歯は複雑なバランスで支え合っており、一つでも失ってしまうと、残った歯が失った歯の機能を補おうと移動して、かみ合わせのバランスが崩れてしまいます。これにより、「噛む」「話す」といった日常の動作に支障をきたすこともありますので、歯を失った場合は、年齢に関わらず、できるだけ早く入れ歯などの義歯で補うようにしましょう。
歯を失うと、顎の関節に過度の負担がかかり、頭痛や肩こりなどの全身の不調を引き起こす可能性もあります。快適な毎日を過ごすためのお手伝いをいたしますので、入れ歯の製作や調整は当院へご相談ください。
入れ歯とは、取り外し可能で、失った歯の機能を取り戻すために使用する義歯で、入れ歯には「部分入れ歯」と「総入れ歯」があります。
「部分入れ歯」は、健康な歯が1本以上残っている方が使用する入れ歯です。
当院では、保険適用のプラスチック製の入れ歯から、装着時の違和感が少ない自由診療の入れ歯まで、患者さんのご希望に応じてお作りしています。
保険診療の入れ歯
保険診療では、金属のクラスプ(バネ)を使い、残った歯に取り付けて入れ歯を支えます。一方、すべての歯を失った方は、粘膜に吸着させて支える「総入れ歯」を使用します。
保険診療の入れ歯の耐用年数は3~5年です(目安です)。
- ・治療費を抑えられる
- ・短期間で製作できる
保険診療の入れ歯のメリット
- ・部分入れ歯の場合は、金属のバネが目立つ
- ・部分入れ歯の場合は、健康な歯を削る必要がある
- ・部分入れ歯の場合は、金属アレルギーの心配がある
保険診療の入れ歯のデメリット
自由診療の入れ歯
(ノンクラスプデンチャー)
入れ歯を装着したときの見た目が気になるという方には、金属を使わない入れ歯「ノンクラスプデンチャー」がおすすめです。
自由診療の入れ歯は、歯の色や歯ぐきに当たる部分が、より精巧に作られています。
耐用年数は、使用状況によりますがノンクラスプデンチャーの場合は3~5年が目安です。
- ・金属を使用していないため審美性が高い
- ・金属アレルギーの心配がない
- ・柔らかな樹脂製で装着時の違和感が少ない
自由診療
(ノンクラスプデンチャー)の
メリット
- ・保険診療に比べて治療費が高い
- ・耐久性はやや劣り、再製作が必要になる場合がある
自由診療
(ノンクラスプデンチャー)の
デメリット
医療費控除は、入れ歯の治療費にも適用されます。
医療費控除とは所得控除の一種で、ご家族全員で1月1日から12月31日までに10万円以上の医療費がかかった場合に、税金の一部還付を受けることができる制度です。
医療費控除が適用される医療費の総額は年収によって異なり、課税所得が200万円未満の場合は、年間所得の5%に当たる医療費から申請できます。
自由診療の入れ歯は、保険診療に比べて費用が高くなるので、確定申告の際に申請することをおすすめいたします。
参考:国税庁 No.1120 医療費を支払ったとき
(医療費控除)
入れ歯製作は丁寧なカウンセリングを行い、患者さんのお口に合うオーダーメイドの入れ歯をお作りします。入れ歯の製作の流れは以下の通りです。
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お悩みに寄り添う
カウンセリング初回はカウンセリングにて、お悩みやご希望をじっくりおうかがいいたします。わかりやすい説明を心がけておりますので、気になる点があれば何でもお尋ねください。
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入れ歯製作のための精密検査
快適にお使いいただける入れ歯製作のためには、精密な検査が欠かせません。残っている歯やかみ合わせ、歯ぐきの状態を検査します。むし歯や歯周病がある場合は、先に治療を行いますのでご了承ください。
「歯科用CT・デジタルレントゲン」による検査結果と、カウンセリング内容をもとに、患者さんに適した入れ歯の種類、素材、治療プランについて、ご説明させていただきます。 -
かみ合わせを調整して完成
歯の型取りを行い、顎の形や頬の動きまで考慮して、入れ歯を製作します。入れ歯が完成したら、患者さんに装着していただき、かみ合わせの高さ、不快感や痛みがないか、バランスや見た目などをしっかりチェックします。
最終的な調整ができれば完成です。入れ歯を患者さんにお渡しして、適切な使い方や適切なお手入れ方法についても丁寧にご説明いたします。
さまざまなご事情で通院が難しい方々には、歯科医院で行う診療と同様の検査や治療を提供する訪問歯科診療を行っています。新しい入れ歯の製作はもちろん、ほかの歯科医院で製作された入れ歯の調整や修理も承っております。どうぞお気軽にご相談ください。
- ・病気などにより通院が
難しい方 - ・高齢で通院が難しい方
- ・認知症で通院できない方
- ・障がいがあり通院が
難しい方
対象となる方
- ・ご自宅
- ・病院
- ・グループホーム
- ・福祉施設
ご訪問先の例
※訪問歯科診療は当院から半径16km圏内の範囲を対象に行っております。